アルコールに溶けた錠剤は真っ青でキラキラとひかっている。ストローでかき混ぜるとその液体は波を立ててくるくるとまわった。それはまるでわたしの頭の中のように、狭い水槽のように、テーブルの上に放置されている腐敗した薔薇のように。この類をアルコールと共に身体の中へ流し込む行為をはじめたのはいつだったか。

立つのも歩くのもやっとなくらいに頭がふらふらして記憶が無くなる幸福の魅力に取り憑かれてしまったわたしに残るものって一体なんなんだろうか。

 

いつしか錠剤とアルコールと煙草はわたしのなかでの神聖な行為としてその立場を確立していた。