「お前は悪魔みたいな女だ」とその人はよく言った。時にはいたずらっ子のような声色で、時には呆れたような笑顔で、時には冷めた目をしながら。 さて問題です。悪魔のような女にしたのは誰でしょう? …答えなんてわたしにもさっぱりだ。 スツールに腰掛けて…

撫でられた髪に体温が残っている気がして触ったのだけれど、それは雨に濡れてとても冷たかった。 タクシーから降りて小走りでマンションのオートロックをかいくぐる。濡れてしまったヒールをだらしなく脱ぎ捨てて、雨音をかき消すようにとっさにわたしはラノ…

愛とは自己犠牲であり、恋とは刹那的な性欲の勘違いである。全てをわかっているような振りをしながら何もわからないわたしは笑顔を貼り付けるだけで精一杯だった。それは15歳の時も、20歳になったってなにも変わってなんてなんかいない。思考をかき消してく…

アルコールに溶けた錠剤は真っ青でキラキラとひかっている。ストローでかき混ぜるとその液体は波を立ててくるくるとまわった。それはまるでわたしの頭の中のように、狭い水槽のように、テーブルの上に放置されている腐敗した薔薇のように。この類をアルコー…

奈落の底に落ちていくのは容易い。花に止まる蝶のように、ひらひらと。それはとろけてしまうジェラートのようにやわらかい。 鏡に映った真っ赤なルージュがいやらしくてあわててすぐに拭き取る。 今までの間、ずっと関係性に名前なんていらないと思っていた…

地獄は甘美で魅力的であるとわたしは思う。今よりも辛かったはずのあの時が忘れられずに胸を打つのはきっとそのせいだと。きっと退屈こそが天国のはずなのに。

クリスマス

阪急百貨店でお買い物。好きなお客のおじさまにはTHREEのメンズラインを。私は憧れのトム・フォードに寄って憧れのロストチェリーを嗅ぐ。あぁなんていい匂い。これは私が憧れ続けている香水で、これが似合うおとなになるまでは買わないと決めている。いつも…

鬱が酷い その辺の繁華街のその辺のラブホテルでこれを書いている。恋人と別れた。すきじゃないとあれほど言っていたにもかかわらず、わたしたちは変わらずセックスをしている。答えは単純明快、さみしいから。優しく抱かれたい、嘘でもいいから。 私には、0…

結局私は誰にも愛されない 生きてる価値もない 仕事もできない 勉強もできない やれることと言えば男に股を開くことくらい 早く死んだ方がいい 裏切られるのにはもう疲れた

目の痙攣が酷い 歯磨きだけで嘔吐するように。 疲れた

食べてから吐くとしんどい ごはんを食べるとしあわせ 泣きながらの食事はつまらない あと半年と少しで10代が終わる。 一人暮らしは少し憂鬱。今日はトレインスポッティングとホステルを見た。トレインスポッティングのヤクに溺れすぎて禁ヤク中に死んだ赤ち…

堕胎

すきなひとたち ご飯は食べてるのかな、夜はちゃんと寝てる?お酒は飲みすぎたらダメだよ、そういえば、最近きみと見た桜の写真を思い出したよ 私がいないところでどうか幸せでいて欲しいね身勝手で、ひどく傲慢なんだけれども。 水族館のペンギンのように翼…

コンクリート

タバコが辞められない。しかし血栓が怖い。その天秤にかけられて勝ったのはタバコで、私はピルを辞めた。 こんなに毎日死にたいって手首を切り叫んでいるのに、血栓が怖いからってピルの服用を辞める人がどこにいるんでしょう。…私ですけど。 その癖、世の中…

メメント・モリ

Love your self 自分を好きになりましょう、好きになれないなら、せめて認めてあげましょう。 精神科の先生と四年付き合っていた医療職の元カレに言われた言葉。 そして私はかっと言い返すように思うのだ。 "認めるって、なにを?" 私は許せない。母に似た自…

血は水より濃い

リビングにいるとき。その日の運が悪かったら母親が怒る。または、祖母が怒る。 あ、だめだ、と思って慌てて机の上を片づける。外に逃げるためだ。 どうしてもリビングから脱出できそうにない時は、Netflixを少し大きめの音量で開く。今日はどちらも間に合わ…

▪️

新しい恋人と付き合って半年が経った。 すきじゃない。 すきじゃないのに、恋人だ。 でも すきと思っていない人とも出掛けられるし、楽しく愛を囁くこともできる。もちろん、キスも、性交渉も、できる。たとえその人のことをすきじゃなくても。 その人のため…

家に帰ってきて夜中の二時。お風呂に入って、ご飯が食べたくなってオムライスを作って食べて、吐いて、リポドリンを飲んで、またお風呂に入った。お風呂は好き、汚くないから。だから汚れた浴室は嫌いです。ピカピカにお風呂は磨きあげることも私の日課かも…

伊豆諸島

サイレースを飲んでも眠れなかった。 折角なので今日は読書の日にしたいと思います。 まずは角田光代の八日目の蝉かな。 中学時代に毎日毎日読んでいたけれど、何年経っても忘れられない。 「その子はまだ朝ご飯食べてないの」

甘受しておやすみ

眠るためにサイレースをのんだ。睡眠薬を服用したときの人工的な眠気がすき。どうしようもなく、ぼやけてきた意識にこのままどうか眠ったまま覚めませんように。朝が来なくなればいいと願った。 緑色の夏が終わって あなたはいなくなった 幸せになって。あな…

四月十四日

大学の書類漏れがあったので街の郵便局まで出掛けた。 近頃猛威をふるっているコロナウイルスの影響で、来月まで大学が封鎖になった。そのせいか入学してもう二週間が経ったという実感もいまだに湧かない。本来ならば明日(正確には今日)の十五日に初めての…